天草の牛痘
天草の大田山種痘所 天保一三年(一八四二)には富岡町と志岐村に疱瘡が発生し、次第に蔓延しはじめ、二月には大流行となり、同所は出入り止めとなり、罹病者は一〇〇〇人余、死者は五〇余人にも上った。 この年、坂瀬川村医師本郷玄成(現成とも)が、役所の許可を得て、隣村の上津深江村字太...
天草の種痘と隔離山小屋
天草の疱瘡流行 天草地方でも天然痘の流行は頻繁に繰り返された。『天草近代年譜』によると、寛政六年(一七九四)に志岐村が一村あげて疱瘡に罹り、享和元年(一八〇一)には、崎津村に疱瘡が大流行し、罹病者は五〇〇人余りに及び、近村や郡中からも助勢がきて、島原表からも医師が来て救護に...